23.5.2
切削体積
ホブ加工後の全切削体積と同時切削体積のグラフを図23.15に示します。このグラフは、横軸を切れ刃番号、縦軸を切削体積(mm3)にしたグラフです。同時切削体積とはホブの左右の角部が同時に切削(ワークと接触)するときの切削体積です。ここでの切削体積は、ある1つの切れ刃がホブ1回転当たりに1溝を削る体積です。
切れ刃番号は,ホブの創成中心刃を0として負側の番号は先行刃(創成中心刃より前に存在する切れ刃)を意味し、正側の番号は後続刃(創成中心刃より後に続く切れ刃)を意味します。.本例の場合、切れ刃番号は-18から+17までを検討切れ刃としています。
図23.15のグラフより、本例の場合には切れ刃番号-2の刃が全切削体積も同時切削体積も最大となります。図23.16に切削体積表を示します。
図23.15 切削体積グラフ
図23.16 切削体積表
23.5.3
切取り厚さ
図23.15の切削体積で最大となる切れ刃番号である-2に着目すると、切取り形状と切取り厚さは図23.17となり、最大切取り厚さは114.3μmとなります。しかし、切取り厚さが最大となるのは図23.18に示すように切れ刃番号が-5であり、その厚さは121.3μmとなります。
図23.17 切取り厚さ形状と数値(切れ刃番号-2)
図23.18 切取り厚さ形状と数値(切れ刃番号-5)
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