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ホブ加工後の歯車寸法を図23.12に示します。本例の場合、面取りホブでないため面取りは発生していません。また、インボリュート開始径(歯面開始径)43.6343mmは、図23.13の歯形軌跡拡大図で確認することができます。


図23.12 ホブ加工数値表


図23.13 歯形軌跡拡大図

23.5ホブ加工
23.5.1 ホブ加工条件

 ホブ加工の送り方向と送り量を図23.14で設定します。本例ではコンベンショナルカットとし、送り量は1mm/revとしています。


図23.14 加工条件

23.5.2 切削体積

ホブ加工後の全切削体積と同時切削体積のグラフを図23.15に示します。このグラフは、横軸を切れ刃番号、縦軸を切削体積(mm3)にしたグラフです。同時切削体積とはホブの左右の角部が同時に切削(ワークと接触)するときの切削体積です。ここでの切削体積は、ある1つの切れ刃がホブ1回転当たりに1溝を削る体積です。

切れ刃番号は,ホブの創成中心刃を0として負側の番号は先行刃(創成中心刃より前に存在する切れ刃)を意味し、正側の番号は後続刃(創成中心刃より後に続く切れ刃)を意味します。.本例の場合、切れ刃番号は-18から+17までを検討切れ刃としています。

図23.15のグラフより、本例の場合には切れ刃番号-2の刃が全切削体積も同時切削体積も最大となります。図23.16に切削体積表を示します。


図23.15 切削体積グラフ


図23.16 切削体積表 

23.5.3 切取り厚さ 
 図23.15の切削体積で最大となる切れ刃番号である-2に着目すると、切取り形状と切取り厚さは図23.17となり、最大切取り厚さは114.3μmとなります。しかし、切取り厚さが最大となるのは図23.18に示すように切れ刃番号が-5であり、その厚さは121.3μmとなります。


図23.17 切取り厚さ形状と数値(切れ刃番号-2)


図23.18 切取り厚さ形状と数値(切れ刃番号-5)