Molded Grinding Stone Profile Analysis Software 


 
 成形砥石歯形解析ソフトウエア


図16.1 成形砥石歯形解析

16.1 概要

はすば歯車を成形研削する場合、ねじれ角や砥石の直径などによって3次元干渉が発生します。本ソフトウエアは研削後の歯車が正しい歯形となるように干渉解析を行い砥石の歯形を決定するソフトウエアです。
 歯形解析は、インボリュート歯形部分は勿論のこと歯元のトロコイド曲線部分も解析しますので正しい砥石座標を得ることができます。

16.2 歯車の種類と歯形  

(1) 歯車の種類 :外歯車および内歯車
(2) 歯形 :インボリュート平歯車及びはすば歯車
(3) 歯形修整   :定型5種類+フレキシブルタイプ  

16.3 出力概要

(1) 歯形作図 :3次元干渉を解析して砥石形状を決定し歯形を作図します。
(2) 歯形データ :砥石座標値は、DXFファイルおよびクリップボードに出力します。Gコード出力(オプション)
(3) データ管理 :設計データの保存、検索をします。

16.4 初期設定内容

(1)設計基準の設定(歯車)
 
「歯形設計のプロパティ」では、歯車と砥石の設計基準を決定します。図16.2は歯車の設計基準の例です。歯形修整を施す場合には左右異なった歯形修整にも対応しています。また歯先にRをつけた場合の砥石座標も解析します。


図16.2 設計基準の設定(歯車)

16.5 設計基準の設定(砥石)

(1) 図16.3に砥石の設計基準例を示します。
(2) 歯形精度解析した砥石の座標を円弧(直線)データに変換する際の精度を設定します。例では1μmとしていますが任意に設定することができます。
(3) 出力方式
円弧データまたは直線データ
(4) 座標の出力原点
砥石の刃先または中心


図16.3 設計基準の設定(砥石)

16.6 成形研削の歯車条件

(1) 歯車の種類
外歯車または内歯車を選択します。(図16.4)
(2) 歯厚決定方式
転位係数を直接入力して歯形を決定する方法と歯厚(またぎ歯厚またはオーバーピン寸法)を基本として歯形を決定する方法を選択します。  
(3) 歯元接続方式
理論フィレットカーブ接続と任意R接続の選択をします。
(4) 砥石外径
砥石の直径によって干渉量が異なりますので正確な直径を入力してください。
(5) 加工対象
歯車または電極用歯車を選択します。電極用歯車の場合には収縮率、放電ギャップを設定することができます。図16.5に設定内容を示します。


図16.4 成形研削の歯車条件


図16.5 電極歯車の設定