図5.1 Planet
AGITΩ
5.1
概要
遊星歯車設計支援ソフトウエアPlanet
AGITΩは、遊星歯車を簡単に設計できるソフトウエアです。歯数の設定、トルク配分を自動決定し、歯車寸法および歯車強度を簡単に設計する事ができます。遊星歯車の干渉チェック及び最適モジュールの決定、転位係数の決定等、面倒な内容も簡単に計算する事ができます。また、かみあい時におけるすべり率およびヘルツ応力の変化もグラフで評価する事ができます。図5.1に計算結果画面を示します。
5.2
適用
(1)型 式:単列、等配置型
(2)歯車材料:金属、樹脂
(3)歯車歯形:インボリュート歯形
上記、遊星歯車装置の歯車寸法、歯車強度、歯車歯形の設計に適用します。
5.3
初期設定
初期設定で、歯先円直径の決定方式、基準ラック、大きさの設計基準、転位係数と中心距離の関係、歯車精度、摩擦係数を設定します。図5.2に寸法初期設定の画面を示します。
5.4
遊星歯車機構の選択
遊星歯車のタイプの選択(プラネタリー型、ソーラー型、スター型)の減増速を含む6種類から選択します。図5.3に選択画面を示します。
図5.2寸法初期設定画面 図5.3
遊星機構の選択画面
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5.5
遊星諸元入力
遊星歯車諸元入力画面を図5.4に示します。設計条件の概要を下記に示します。
(1)星歯車の個数は、2〜10です。
(2)減速比、星歯車の個数および太陽、星、内歯車の
いずれかの歯数を設定すると減速比等配条件を満た
す歯数を自動計算します。
(3)効率は、初期設定画面で設定した摩擦係数より決
定します。
(4)中心距離よりモジュールの算出、またはモジュー
ルより中心距離の算出をします。
(5)転位係数の算出は、モジュールと中心距離の関係
および歯数より計算します。
(6)法線歯厚減少量の入力。(デフォルト値として
JISバックラッシ標準中間値の1/2を表示します。)
(7)歯先円直径は寸法初期設定で設定した基準ラック
の歯たけで歯先円直径を表示しますが、変更が可能
です。
(8)歯先Rを考慮したかみあい率を計算します。
(9)遊星歯車と内歯車の干渉(3種類)チェックとトッ
プクリアランスを計算します。(図5.5)
図5.4
遊星歯車諸元入力画面 図5.5 干渉表示画面
5.6
歯車寸法
歯車に関する寸法値(かみあい圧力角、
かみあい率、すべり率、またぎ歯厚、オーバーピン寸法、トータルバックラッシ等)を計算します。計算結果画面を図5.6に示します。
5.7
歯形作図
図5.7に示すように、正面かみあい図を作図することができます。図5.8に部分拡大図を示します。歯形図は、インボリュート、トロコイド曲線共、理論歯形で作図します。遊星歯車の数は10個まで設定することができます。
図5.6 寸法計算結果
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