25.4解析諸元
シミュレーションをする際に必要な解析諸元を図25.8で設定します。例題の場合、解析測定歯番号は平均値を使用し、駆動軸回転方向は、両回転、右回転、左回転の内、両回転を選択します。また、平行度誤差および食い違い誤差はともに0度とし、接触最大隙間を1μmとして歯当たりシミュレーションをします。
図25.8 解析諸元
25.5相対誤差
図25.9および図25.10に歯形の相対誤差を表示します。分割数は、Z方向X方向ともに最大30分割の表示をすることができ、誤差倍率は任意に設定することができます。図25.9および図25.10の分割数は9×15とし、誤差倍率を500倍として表示しています。
図25.9 相対誤差(右歯面)
図25.10 相対誤差(左歯面)
25.6歯当たり
図25.8の解析諸元で歯当たりシミュレーションした結果、右歯面の歯当たりを図25.11に、左歯面の歯当りを図25.12に示します。この歯当たりは、歯幅の中央部よりやや左側に位置していますが、歯形誤差および歯すじ誤差グラフより妥当な位置であると判断することができます。また、歯当たり跡の面積は、図25.8の接触最大隙間数値を大きくすると広くなります。
図25.11 歯当たり(右歯面)
図25.12 歯当たり(左歯面)
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25.7回転伝達誤差
図25.8の解析諸元で回転伝達誤差を解析した結果、右歯面の回転伝達誤差は図25.13となり、伝達誤差は5.34(sec)となります。左歯面の回転伝達誤差は図25.14となり伝達誤差は4.59(sec)となります。また、縦軸の単位は(sec)または(μrad)を選択することができます。
図25.13 回転伝達誤差
図25.14 回転伝達誤差
(右歯面) (左歯面)
25.8 食い違い誤差を与えた場合の歯当たりと回転伝達
誤差
図25.8
解析諸元の食い違い誤差を0.1度として解析した結果を図25.15および図25.16に示します。解析結果より、右歯面の歯当たりは歯幅中央に移動しますが、回転伝達誤差は5.34(sec)から5.62(sec)に増加することが解ります。
図25.15 歯当たり(食い違い誤差0.1度)
(右歯面) (左歯面)
図25.16 回転伝達誤差(食い違い誤差0.1度)
T.error=5.624(sec) T.error=4.928(sec)
(右歯面) (左歯面)
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