involute Σ (Spur & Helical Gear Design)


 
  involute Σ (Spur & Helical Gear Design)

  


図1.1 involuteΣ(Spur & Helical)

1.1概要
 
involuteΣ(Spur & Helical)は, 寸法, 歯形, 強度, FEM解析,回転伝達誤差解析,周波数解析など一連の歯車設計をすることができるソフトウエアです. 1.1に設計画面を示します.    
 歯形は, DXFと3D-IGESで出力することができ歯形レンダリングにより歯車回転時のかみあい接触線を連続して観察することもできます. また, 歯車強度を基準とした推論機能や最適な転位係数を決定する機能があります. 詳しくは, 以下をご覧下さい. 

1.2ソフトウエアの構成

ソフトウエアは, [SE], [ST], [PL], [SP]4種類に分かれています. 表1.1と項目1.3以降の内容をご確認下さい. 

1.1 ソフトウエアの構成

項 目 SE ST PL SP
 <1>基準ラックの設定
 <2>歯車寸法       
 <3>推論1 ×
 <4>推論2 ×
 <5>歯形創成図
 <6>歯車かみあい図
 <7>かみあい連続回転
 <8>歯形DXFファイル出力
 <9>歯形レンダリング図
 <10>歯車精度
 <11>設計データ管理
 <12>金属歯車強度計算 × ×
 <13>樹脂歯車強度計算 × ×
 <14>金属×樹脂歯車強度 × × ×
 <15>すべり率グラフ ×
 <16>ヘルツ応力グラフ ×
 <17>軸荷重 ×
 <18>FEM歯形応力解析 ×
 <19>伝達誤差解 ×
 <20>フーリエ解析 ×
 <21>IGES歯形データ 1) ×
 <22>フラッシュ温度 ×
 <23>PV値 ×
 <24>JGMA6101-02,6102-01
         強度計算ソフト
× ×

1)一般的なCADは確認済みですが, 未確認のCADもあります. 

表1.1 の記号
SE : Standard Edition   
ST
: Steel Edition
PL
: Plastic Edition    
SP
: Steel & Plastic
Edition

○ : ソフトウエアに含まれる. 
× : ソフトウエアに含まれない. 
△ : 制限付きでソフトウエアに含まれる. 
◎ : オプションソフトウエアとして適用. 

1.3アイコンボタン
 アイコンは, [寸法][歯形][精度][強度][すべり率グラフ][ヘルツ応力グラフ][FEM][伝達誤差] [フーリエ解析] [歯形レンダリング]など12種類あります. この他に基準ラック等の初期値などを設定する[ツール]ボタンがあります. 

1.4適応歯車
 インボリュート平, はすば歯車(外歯車, 内歯車)

1.5基準ラックの設定など
 図1.2に, 基準ラックなどの設定画面を示します. 
歯車の組み合わせ :外歯車×外歯車, 外歯車×内歯
車基準ラック   :並歯, 低歯, 特殊
歯先円決定の方式 :標準方式, 等クリアランス方式

1.6歯車寸法
 歯車の各部寸法は, かみあい率, すべり率, 歯厚などを計算します. アンダーカットが発生している歯車のかみあい率は, TIF径を基準にかみあい率を決定します. また, 歯先にRがある場合はRを考慮したかみあい率を算出します. (TIF: True Involute Form)


図1.2
プロパティ(寸法)

(1)中心距離と転位係数の関係は, 以下の3種類です.  
  <1>転位係数をピニオンとギヤに与え中心距離を決定
  <2>中心距離を基準として各歯車の転位係数を決定
  <3>転位係数を無視して任意に中心距離を決定
(2)転位係数の設定方式は, 以下の4種類です. 
  <1>転位係数を直接入力
  <2>またぎ歯厚を入力して転位係数を決定
  <3>オーバーピン寸法を入力して転位係数を決定
  <4>転位量を入力して転位係数を決定
図1.3に諸元設定画面と, 転位係数入力時の選択画面を示します. 図1.4に寸法結果画面を示します. 


図1.3 諸元設定


図1.4 寸法結果